2007年10月24日水曜日

ALCS Game 7 at Boston (10月21日)

試合の結果は11対2とレッド・ソックスの圧勝・優勝となった.しかし,今夜の試合を最初から最後まで通しで見ると,時間の縛りがあるスポーツ・ニュース等のダイジェスト版では扱え切れない様々な綾というか,試合の行方を変えたかもしれない潜在的分岐点が色々あったと思う.追加点のチャンスを見逃した事については,後になってもあれこれ厳しく言われるのが常だが,冷や汗的な出来事については,忘れ去られがちだ.例えば,8回表にサイズモアのバント処理で,岡島,ユーキリス,ペドロイアの3選手プラス一塁塁審が一塁で4つ巴状態になった.3選手はなんとかバラけたものの,岡島は危うく転倒するところだった.三塁塁審と衝突して足首を捻挫した桑田ことを思い出すと,RS快進撃の要の3選手に怪我がなくて本当に幸運だった.

とは言え,双方とも後が無い以上,選手が皆あれこれハッスルしてしまうのは致し方ないのかも.ここ数試合のルーゴの守備を見ていると,今日の7回裏のフライ落球の様に,打撃不振の為なんとか守備で頑張ろうとして,自分の守備範囲を超え,エラーをたびたび誘引していたようだ.先頭打者にもかかわらず打率2割を切って批判されたいた夏の頃,無謀な三塁への走塁を試み,RSN住人を唖然とさせたことを思い出してしまった.8回裏一死の打席でルーゴが内野ゴロを打たずに大人しく三振してダブル・プレイを避けたことにより,当たっているペドロイアに打席が回り大量追加点の道を開いたわけで,無闇にハッスルすれば良い結果を招くわけでもない.7回裏の落球は,相手の走塁ミスと幸運なダブル・プレイで無得点となり,ルーゴは御咎め無しとなったが,これが元で同点・逆転となっていればRSN住人の怨嗟の槍玉になっていたに違いない.

ところで,8回裏一死一塁にJD Drewで,ヴァリテクがバントを試み失敗するという場面があった.サインの読み違えのようだったが,その後,フライで2死の筈が御見合いエラーで落球し,跳ね返ったボールが外野席に飛び込み二塁打,これが後の大量得点の糸口になった.もしあのバントが成功していたら,あのラッキーな二塁打もなかった筈,本当に試合の行方というものは分からない.

今年の地区優勝もリーグ優勝もDice-K登板日に決まったわけだが,果たして,WSの結果も彼の登板日に決まるだろうか.

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