2007年10月24日水曜日

ALCS Game 3 at Cleveland (10月15日) 試合前の出来事

此の日の朝,出勤のためT(地下鉄と呼ばれていますが,一部の路線は日本の所謂路面電車が一両ないし二両編成で,ボストン市内のみ地下走行していると想像してください)を待っていたら,手前の駅で電車が止まったままで全く進む様子がない.そのうち,ドアが開いて客がどんどん駅から去っている.この電車が所謂「俄か急行」に化けたのならば,降りた客が駅でそのまま待機して後続の「普通=各駅停車」を待っている筈.ということは,電車の故障で走行不可能に違いないと判断し,運行再開を待っていたら何時職場に到着出来るか分からないので,ケンモア駅まで歩くことにした.

ケンモア駅と言えば,フェンウェイ球場最寄のT駅で,駅に近付くとイン・バウンド側入り口付近に,米4大TVネットワークの一つであるNBC系列チャンネル7のTVクルーが屯している.今晩は松坂登板,アジア人に是非インタヴューしてみようということなのか,見事につかまり,第3戦の勝敗予想を求められた.生まれも育ちもボストンならば,脳天気的に「RSが勝つに決まっている」と条件反射的というか単純明快に答えられるのかもしれない.しかし,延長戦の末ボロ負けした第二戦のしこり,対エンジェルズ戦での松坂の投球内容を思い出すと,理性的には,楽観的になれず,「わからない」という本音露出の歯切れの悪い答えになってしまった.悪い予感どおり,質問は試合結果予想だけでは済まず,松坂の出来具合予想までたたみかけてきた.ここで,また社交辞令的な建前を言えず,「心配している」とポロッと本音を吐露してしまったところで,御役御免となり,ケンモア駅に到着.

当夜この出来事を野球のルールを完全に覚えていない趣のカミサンに話すと,恰も信心が足らないような批判をされてしまい,試合結果は,朝の胸騒ぎの通り,松坂は5回も持たず途中降板で敗戦投手に.第3戦で松坂に投げ勝ったインディアンズのWestBrookは,第7戦でも3回までしぶとく持ち堪え,中盤以降尻上りに調子を上げていたが,もし投球数に拘らずあのまま7回裏まで投げ切っていれば勝敗の行方は違っていたかも知れない.


註:ボストンの地下鉄には,ブルー・ライン等の様に日本的な固定した時刻表があるもの,始発と終電の時間が決まっているだけで,間は概ね10分おきという何でも有りのグリーン・ラインがある.比較的モダンな地下鉄という感じのレッド・ラインでさえ,遅延等で団子状態が生じると,突然のアナウンス一声で,主要駅のみ停車の「俄か」急行になる.

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